フォレスト・デモ・2006 U |
中小径木の伐倒方法 アントンセン氏による北欧での伐倒方法をご紹介します。 ハスクバーナの教則本などにも紹介されていますが、なぜこのような方法がよいのか、講義と実技を見て理解できました。 教則本の方では、切り方の方法とかは書いてありましたが、なぜそうなのかということを、あまり説明していませんので、私が理解できたことをお知らせします。 |
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日本では伐倒方法、左の図のような方法をとると思います。 切る順番は赤い線、青い線で受け口を作り、最後に左側から緑色の線追い口を切っていきます。 |
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北欧の伐倒方法、受け口は赤い線から切り込みます。 出来るだけ縦に切り込みます。 次に青い線を切り込み、最後に緑色の線、追い口を切ります。 追い口は、左側から単純に切るのではなく、つっこみ切りから回し切りなどで切ります。 |
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なぜ受け口をこのように切るといいかを説明します。 伐倒する際はツルが重要な役割を果たします。 まず日本方式、赤い線から切りますが、1cm切りすぎると黄色いツルの部分が1cm切れてしまいます。 北欧方式、出来るだけ縦に近く赤い線から切りますが、1cm切りすぎても黄色いツルの方へは影響が少ないです。 日本方式は赤い線青い線どちらを切る場合も、ミスをすると黄色いツルに影響が大きく出ます。 北欧方式は、切る順番も縦から切るので、次の青い線を切る際に目印があるのでそろえやすいですし、黄色いツルの方まで切りすぎる事が少なくなります。 また追い口の方も受け口の高さと同じところを切りますので、ツルの幅がわかりやすいというメリットがあります。 ツルをいかに正確に残すかというのが、安全につながりますので、少々手元が狂ってもツルに影響が出にくい切り方をするということです。 |
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追い口の切り方は、ツルよりも少し離れた場所から、つっこみ切りをします。 (キックバックに注意してください) |
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ツルの幅を合わせます。 | |
受け口の反対側へ、切ってしまいます。 | |
フェリングレバー、クサビ等を打ち込みます。 このとき打ち込む場所は、ツルから出来るだけ離れた場所に打ち込むようにします。 |
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反対側に移動し残りの追い口を切ります。 このとき、ソーチェンがフェリングレバーに当たらないように注意します。 |
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ではなぜ追い口の切り方、この方法がよいか説明します。 つっこみ切りは、危険を伴いますが、正しいやり方で行えば問題はありません。 正しいやり方がわから無いときは、チェンソーの取扱説明書をお読みください。 木が倒れる前にツルの幅をそろえることが出来ます。 フェリングレバー等をこのように使うことによって、まずガイドバーを挟むということが少なくなります。 また、追い口側に木が傾くことを、防ぐことが出来ます。 追い口側に1mmでも木が沈み込むと、木の先端(頂上)ではかなり追い口側に傾きます。 追い口側に木が倒れてしまうことになります。 ツルの両端を正確に残すことが出来れば、木は倒したい方向に倒すことが出来ます。 間伐などの中小径木の伐倒にはフェリングレバーが必需品です。 ▼フェリングレバー |
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今回のフォレストデモでは、ツルを正確に残すということが重要だと感じました。 間伐などの作業の場合、掛かり木が起こりやすいと思われますので、掛かり木を防ぐためには、思った方向に木を倒すことが重要です。 色々な切り方などはハスクバーナの教則本にも説明してあります。 また風倒木や掛かり木の処理、枝払い、目立てのしかたなどが書かれています。 カジュアルユーザーからプロの方まで読み応えのある内容だと思います。 ▼ハスクバーナ教則本 |
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フォレストデモの伐倒方法についてのご質問にはお答えできませんのでご了承ください。 当店は機械販売修理は専門ですが、伐採、伐木等は素人なのでご理解ください。 |
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